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May 25, 2008

「動物に国境はない」

 最近、お昼に本を読む時間が少しあるので、新書を何冊か買ってきました。 この一番上の本はカラー刷りなので、新書にしてはちょっと高いですが、ラッコの写真がラブリーです。(^^
2008_05250011
「知床・北方四島
― 流氷が育む自然遺産」
大泰司紀之・本間浩昭
(岩波新書)

 ラッコは水族館の人気者です。「泳ぐぬいぐるみ」とも呼ばれ、両手を器用に使って貝を割ったり、せっせと毛づくろいをするしぐさに魅了されない人はいないでしょう。
 そのラッコが野生で泳いでいる海が日本とその周辺にもあります。
 と言うと、「え、どこどこ?」。たいていの人はそう言って身を乗り出してきます。地図を取り出して指差します、「この二つの島の周りに何千頭もぷかぷか浮かんでいるんだよ」と。(はじめにより)

 思わずその「楽園」のような光景を想像してしまいますが、このあとに続くのは悲しい現実です。本文中に使われている写真にも、頭でわかっているようで目の当たりにするとどきっとさせられることがいくつもありました。読みながら、昔、母が何かのときに「ラッコの外套」と言っていたことを思い出しました。「泳ぐぬいぐるみ」としてではなく、高級な毛皮として愛されていた時代の話ですね。
 帯に書かれた「生態系に迫る脅威 自然遺産を守るには?」との問いかけと併せて、著者の願いはあとがきにありました。

  一つの夢があった。日中国交回復の際、中国政府から贈られたパンダが日本人の心を開いたように、日露間で平和条約が結ばれた暁には、両手を合わせて無邪気に微笑みかけてくれるラッコが、両国の人々の心を結びつけてくれるのではないかと。

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Comments

「ジョバンニ、ラッコの毛皮が来るよ!」
銀河鉄道の夜を初めて読んだ時、繰り返し出てくるはやし言葉の中で、ラッコの毛皮が高級品なのか安物なのか分からず、学校の先生に質問したのを覚えています……

Posted by: ららみ | May 27, 2008 00:56

ラブリーなラッコくんは超高級品ですよ、きっと。(^^;

「人間社会では『高級魚介類』のウニやカニを常食とする。末端価格で換算すると、一頭で年間数千万円と推定された。」だそうですから。

わが家の食費の何十年分だろう…。

Posted by: winter-cosmos | May 27, 2008 20:03

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